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地震や台風で多くの被害を受けた瓦屋根。悪いのは瓦ではなく古い施工方法です!
2018年は日本全国でも台風や地震など
多くの天災に見舞われた1年でしたね。
弊社にもたくさんの被害復旧依頼のお問い合わせがあり、
一時は全く手が追い付かない状態でした。
そんな住宅の被害の中でも多かったのが瓦屋根の被害報告です。
これは大阪に限ったことではなく今では全国的に
瓦は地震や台風に弱い!地震大国の日本には瓦屋根は向いていない
などと言われ放題で、実際に瓦屋根からカラーベストや
ガルバリウム鋼板屋根に葺き替える方も沢山いらっしゃいました。
ですが本当に瓦屋根は地震や台風に弱いのでしょうか?
瓦自体の耐久性は屋根材の中でもTOPに君臨し続けています。
では、なぜ瓦屋根ばかりが地震や台風の際に崩れてしまったのか?
その理由を確かめていきましょう。
~ 問題なのは瓦ではなく古い施工方法 ~
上の2つの写真はどちらも昨年の台風・地震の影響で
崩れてしまった瓦屋根の写真です。
瓦の下に土があるのがお判りいただけるかと思います。
これらの瓦屋根は「土葺き」と呼ばれる施工方法で施工されています
随分昔からある施工方法ですが
現在瓦を葺く際には土葺きでは施工しません。
いわば一昔前のスタンダードな瓦の施工方法です。
昔の瓦は今の瓦と少し形が異なっていました。
ねじれたような形をしていて、
瓦と瓦がぴったりと合わせることができずに
瓦同士との間に隙間が生じ不安定なため
下に土を葺くことにより、隙間を埋めて固定させていました。
その為、屋根の総重量はもちろん
他の屋根材を使用した屋根よりも重く、
耐震性に劣ると言われていました。
瓦自体が重いのにそこに土の重さが加われば当然の事でしょう。
~ 最近の施工方法は昔とは違います ~
最近の瓦の施工方法は「土葺き」ではなく
「引掛け桟瓦葺き工法」と呼ばれる工法が主流です。
下地に桟木と呼ばれる瓦を固定する木材を取付、
その桟木に瓦を引掛け釘で固定するという方法です。
土葺きは釘などは使用せず、固定というよりは
ただ乗っけているだけという表現が分かりやすいかもしれません
それに比べて、釘を使用ししっかりと固定している近年の施工方法とでは、耐震性・耐風性ともに格段に向上しています。
更に土を使用しない為、屋根の総重量も軽量化しており
従来の重さの半分程度にまで減少しています。
~ 今注目の防災瓦とはどんなものか ~
近年では耐風性を考慮した防災瓦なるものが多数存在します。
写真の物は瓦にアームが取り付けられており、
瓦と瓦をロックできるようになっているもので
その他にも、瓦にツメが付いていたり、
パズルのように瓦と瓦をはめ込んで固定するものなどもあります。
台風などの強風時にも瓦が飛散しない様工夫されているのです。
~ いつまでも残ってほしい瓦屋根 ~
台風、地震後に瓦屋根から他の屋根材へ葺き替える方が多く
このまま街から瓦屋根は消え去ってしまうのではないか
と思うことがたまにあり、寂しくなってしまいます。
瓦は塗装などの必要がなく耐久性も高く
見た目も瓦ならではの重厚感があり素敵な屋根材です。
瓦屋根から新しい瓦屋根に葺き替える場合
瓦→瓦ではない屋根材に葺き替えるよりも
初期費用はたかくなってしまうでしょう。
ですが長い目で見たコストパフォーマンスは決して悪くありません
費用、耐久性、好み、それぞれ皆様が思う
理想の屋根材を考えている際に、
瓦は地震に弱いからダメだなと候補から省いてしまうのではなく、
この記事で今の瓦屋根は昔と違うんだなと
思っていただければ嬉しいです。
弊社では【点検、調査無料・お見積り無料】
契約しなくても現場調査費等は一切いただいておりません!
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