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瓦屋根
一言に瓦と言っても色んな種類があります。その中でも日本の土を一定の形に固めて焼いたものを「日本瓦」と呼びます。
日本瓦の中でも何も塗らずに焼いて土の色を出す「素焼き」素焼きの後に燻火させて銀色を付けた「いぶし」
陶器のように釉薬を塗って色をつける「釉薬瓦」等があります。形もお寺などでよくみる「和型」とヨーロッパでみられる
「スパニッシュ型」真っ平らな「平型」があります。
また瓦はその土地の土によって性能が若干異なり、国内での主流は性能バランスがよいとされる「三州瓦」
上品な質感と色が定評の「淡路瓦」凍害、塩害に強くて耐久性に優れた「石州瓦」の3種類となっています。
その他にも最近では、セメント瓦、軽量瓦、塩焼き瓦など、さまざまな瓦が出ています。その中でも焼き物の瓦は人類が
作った素材の中でも最も耐久性の高いものと言われています。神社仏閣や城の屋根瓦の葺き替えは100年に1度です。
震災以降、瓦屋根は重いということで敬遠される方もいらっしゃいますが、現在は空葺工法といって土をほとんど使わない
工法に替わって来ています。昔に比べると重量は軽くなって来ています。やはり耐久性から考えると瓦屋根が優れています。
◆瓦屋根のメリット
①1000度~1300度という高温で焼き締められるので燃える事はなく陶器と同じで紫外線による
劣化や錆による腐食もありません。屋根材の中でも耐久性は一番です。
②現在の工法では、8割以上が「防災瓦」という瓦と瓦が噛み合うものになっている上、震度7程度の
地震でも崩れない工法になっている。
③野地板に直接取付せず「桟木」という木に取り付けるため、屋根と屋根材の間に空気層が生まれるので
断熱性があり、建物の傷みの原因とされる「結露」が起こりにくく、夏も冬も過ごしやすい。
④和風建築はもちろん洋風建築や現代建築にも合わせることができ、見た目に質感があり、家全体に風格が出ます。
⑤メンテナンスにもほとんど費用がかかりません。仮に、瓦が割れても一枚のみの交換で済むので
修理にも大した費用がかかりません。ただし、50年位で1度点検はしておいた方が安心です。