外壁になぜコケやカビが発生するのか
外壁塗装が劣化すると、外壁に苔やカビが付着し始めます。苔やカビが繁殖すると美観も損ね衛生的にもよくありません。
苔やカビができる原因
苔やカビが発生する原因は、「周りの湿気や不純物の付着による菌類の繁殖」が挙げられます。
塗装したばかりの頃は、塗装表面が平らになっており不純物など付着しにくい状態ですぐに汚れることは基本的にはありません。
しかし月日がたち塗装が劣化してくるとだんだんと塗装の耐高性能の低下(老朽化)により、撥水性能の低下(雨水が浸透する)が起こります。
塗装の劣化により、塗装表面がざらざらしてきて苔やカビの汚れが付着しやすくなってきます。特に湿度が高い日陰になる場所は、特に繁殖しやすくなります。
発生しやすい場所とは?
1.外壁材や塗膜の劣化がある
2.直射日光は当たらないが、明るい場所がある
3.屋根の影がある
4.風通しがよくない
5.樹木が近くにある
6.池、側、用水路、田園が近くにある
7.湿度が高い
8.近所で苔が生えている外壁がある
9.塗装されて2~5年以上たっている
10.緑が豊富な場所が近い
どの外壁が発生しやすいの?
物の割れ目、石垣、あるいは、植物の葉や幹にまでも苔の胞子は着生します。
◆苔が付きやすい外壁◆
(外壁材)
・窯業系サイディングボード(凸凹の多いデザイン)
・コンクリート壁
・モルタル壁
(塗装)
・リシン塗装
・スキン(セラミック)塗装
・スタッコ塗装
外壁面に凸凹やざらつきがあると、水と汚れが溜まるため苔の繁殖には絶好の場所になってしまいます。
◇苔が付きにくい外壁◇
・金属系サイディングボード
・タイル仕上げ
外壁面がフラット(平らな種類が多い)水はけが良いです。そのため苔の発生に必要な水けを少なくできます。
建物への影響
苔・藻・カビが発生していると外壁部分が劣化し、変色の原因にもなります。また、苔が生えたところが劣化して湿気を含みます。
湿気は更なる劣化を招き、腐食の原因にもなるのです。苔自体は小さいですが、外壁に対してはダメージを与え続ける迷惑な存在なので
早めの除去が望ましいでしょう。
人体には影響はないの??
苔はカビを発生させる原因にもなります。例を挙げれば、カビが原因で発生するアレルギーでは湿疹やかゆみ、咳、鼻炎、結膜炎、呼吸困難など気管支の症状が現れてしまいます。苔だけではなくカビにも注意しましょう。
苔を手作業で除去する方法とは
塩素系漂白剤が有効です。原液を3倍くらい薄めてコケにかけて10分ほど放置します。それから雑巾やスポンジで擦ると良くとれるようになります。あまり擦ってしまうと外壁自体が傷んでしまうので注意が必要となります。中性洗剤は皮膚に付着したり目に入ったりすると危険なので、作業はレインコートと眼鏡とゴム手袋をして行うほうが良いでしょう。また、苔の範囲が脚立などでは届かない場合は危険なので専門家に頼みましょう。
高圧洗浄で苔を除去する方法
ホームセンターや通販サイトで販売している高圧洗浄機を使って落とすということもできます。高圧洗浄で吹き付ければ簡単に落ちていきます。ですが高圧洗浄は外壁材を傷めてしまい既存の塗装を剥がしてしまう恐れがあります。
窯業サイディングボードのコケを除去する方法
食器洗い洗剤を柔らかい布やブラシにつけて、外壁を傷つけないで落とす方法があります。サイディングに高圧洗浄をしてしまうと、塗膜の剥がれやコーキングを傷めることがありますので注意が必要となります。また、スチーム洗浄(スチームクリーナー)を使うことは避けてください。高温の蒸気も塗装の剥がれやコーキング材を傷める原因になります。
上記の方法は上面のコケやカビを剥ぎ取ったにすぎません。内部に入り込んだ苔が再び表面にあらわれてくるので完全に除去するには、定期的に同じ作業を繰り返す必要があります。
塗料でも防藻・防カビに特化した塗料もあります。次回の塗り替え時期にでも考えてみてもいいかもしれませんね!